ヒトラー 〜最期の12日間
出演:ブルーノ・ガンツ, アレクサンドラ・マリア・ララ
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
ベルリン陥落とドイツ第三帝国の終焉までの数日間を、総統の秘書ユンゲの視点から描いた作品。
戦争物だが派手な演出は無く、抑え目の演出と客観的な視点で描く。
ヒトラーをステレオタイプな冷酷な独裁者としてではなく、一人の人間としての懊悩と錯乱を描く。
妻エヴァや少年たちに対する優しい姿と、作戦室での孤独な錯乱した指導者を演じ分けたブルーノ・ガンツの迫真の演技がすばらしい。
大戦末期の絶望の中、規律を失い酒に溺れる将校たちと、反戦的な軍医、陥落寸前のベルリンを必死で守ろうとする少年兵たちの対比が物哀しい。
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