めもり星人
著者:海野 螢
ミッシィコミックス/宙出版
買いました〜。
あなたには
たいせつな
思い出が
ありますか?
アフタヌーンのシーズン増刊に 3 回ほど掲載された作品らしいのですが…全然チェックしていませんせんでした。
完全に本屋で見てのジャケ買い…ならぬ表紙買い。
でもまあ、これがなかなかなかなか。こういったふとした掘り出し物に出会う感動を経験すると…
表紙買いがやめられなくなります。
心には優しいのですが、懐に優しくないので、オススメできない買い方ですね。
話の内容は、自称 1 万 4 千歳。人間のあらゆる歴史を眺めていた宇宙人。メモリ星人のみーむが、寂しさに悩む人、世間の常識とのギャップに自分を見失った人、生活に疲れてしまった人…。そういった悩みを抱えた人と接することで、小さな“奇跡”を起こしていく…そんな話です。
まあ、話自体はいい話だとは思うのですが…。それよりも、
セリフフェチ万歳!
という感じの作品です。
とにかく過去の偉人達が残した名言の数々が上手に使われています!
『友人に不信を抱く事は 友人に欺かれるよりもっと恥ずべき事だ』
──ラ・ロシュフーコー
『真理を見る必要のない人々にとっては 人生はなんと気楽だろう!』
──ロマン・ロラン
『哲学の本質は 真理を所有することではない むしろ真理を探究することである』
──ヤスパース
『わたしは二三の友だちには たとい真実を言わないにもせよ嘘をついたことは一度もなかった。
彼等も亦嘘をつかなかったから』
──芥川龍之介
『目を閉じよ さすればお前は見えるだろう』
──サムエル・バトラー
こんな感じの言葉が要所要所で使われていて、実にセリフフェチの魂を揺すぶるわけですね!!!
というわけで、私同様のセリフ好きの方には、かなりオススメしたいと思います。
− おまけ −
惜しむらくは…
かなりの伏線が貼られている割に、それが消化されずに終わってしまっている辺りでしょうか(苦笑)。
人間の歴史に古くから関わってきたであろうみーむのキャラは、たったの 3 + 1 篇で捨ててしまうにはもったいなさ過ぎる気がするのですが〜。
まあ、致し方なしですかね〜。
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