バビロンまで何マイル?
著者:川原泉
ブラボー!マルセリーノ、パンとブドウ酒!!
月森二希と真舟有理が、裏山の池で溺れかけていたノームのグノーシスを助け、お礼にもらった改良版「ソロモンの指輪」で、様々な時代にタイムスリップする話。
# 様々といっても白亜紀とルネサンス真っ盛りのイタリアだけですが (^^;;;
主人公2人がチェーザレ・ボルジアの食客として、彼や彼の妹ルクレツィアと絡む2話目が面白い。
権謀術数渦巻く宮中で、のほほんとした主人公2人が、陰謀に巻き込まれたり、巻き込まれなかったり。
川原先生独特の哲学的ともいえるセリフ回しと、のほほんとした主人公が楽しめる一品。
残念なのは、文庫版でしか完結編を読むことができず、文字が小さくてぎっしりと書き込まれた文章が読みづらいことか。
もちろん、ダ・ヴィンチ先生やらエラスムス先生やらの同時代に活躍した有名人もチョイ役で出てきます。