邪眼は月輪に飛ぶ
著者:藤田 和日郎
ビッグスピリッツコミックス/小学館
買いました〜。
そいつは……
オレがサジナワセるんだ…
『うしおととら』『からくりサーカス』で有名な藤田 和日郎先生の久し振りの青年誌連載漫画『邪眼は月輪に飛ぶ』のご紹介です〜。
いやね〜、何と言いましょうか…。
どこまでも藤田先生。
そして、
スピリッツ連載なのに、どう見ても少年誌のノリ!
そんな感じの作品。まあ、
だから面白い!
とも言えるのでしょうけどね。
いつも通り本の裏表紙に書かれているあらすじを借りて内容の紹介を致しますと…
東京湾で座礁した米軍の空母から、一羽の鳥が逃げた。
そのことで、多くの兵士が死ぬ。
さらに東京の街中にやって来たその鳥は、空前の死者を出す───
その鳥とは、その眼で見られたものは、すべて死んでしまうという一羽の怖ろしいフクロウだった。
コードネームは“ミネルヴァ”
かつて、猟師仲間とともに、そのフクロウを一度は撃ち落とした鵜平は米軍の要請を受けて、再び銃を取る。
進退きわまった日米両軍がかたずを飲んで見守る中、鵜平とその娘・輪、
謎めいたCIAのエージェント・ケビン、デルタフォースのマイクの4人が、
死力を尽くして、悪魔のような宿敵・ミネルヴァに立ち向かう。
スピリッツ誌上で好評を博した集中連載が、待望の単行本化!!
とまあ、こんな感じ…。
このあらすじからも概ね予想できるところですが…。
- 頑固スゴ腕ジジイ(主人公)
- 美人ヒロイン(胸大きめ)
- 知的策士(企みあり)
- 熱血筋肉バカ(拘りあるいいヤツ)
もう見事なばかりに藤田キャラ揃い踏み!
最高です。
また、悪役となるフクロウの“ミネルヴァ”も、ある意味被害者的立場。
勧善懲悪には持っていかない曖昧さと、そこに込められるメッセージ。
そのメッセージが如実に表れるラストシーン…。
藤田節全開!
ストーリーに含まれた仕掛けの数々やどんでん返しの存在も、いつも通りに活きています。
圧倒的な表現力と、先の展開が読めていても引き込まれてしまう演出。
『うしおととら』や『からくりサーカス』の中で(特に『からくりサーカス』の中で…)、
「個々のエピソードの方が印象深く上手い! この作者は中編なんかを書かせても面白い」
と感じたことが何度かありましたが、その結果がここで伺えます。
『うしおととら』や『からくりサーカス』で面白いと感じた人にはオススメです!
機会がありましたら、是非読んでみてください。
− おまけ −
でも、そんな先生も今では講談社で執筆なんですよね〜。
まあ、面白ければ何処でも問題なしですけどね。
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◆ taka 殿
コメントありがとうございます。
中編とはいえこれも実に藤田 和日郎先生らしく、最初から読まないとわからない部分の多い作品ですからね〜(苦笑)。
絵の評価もよくわかります。何でも、この絵の濃さが人気が出てもなかなかアニメ化に持っていけない理由とか…。
まあ、一冊ゆえにちょうどお腹によろしいかもしれません(笑)。
機会がありましたら是非御一読を〜。
どうもです。
この漫画、気になっていたので何回か立ち読みしていたのですが、途中からだったので内容は結局分からずじまいでした。
藤田 和日郎先生の漫画は面白いのですけど、絵が濃ゆいのでたまにお腹いっぱいになります。