SCAPE-GOD
著者:高遠 るい
DENGEKI COMICS/メディアワークス
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買いました〜。
それがどうした!!! |
おまえらにとってヤツらは正体不明の災厄かもしれんがな |
それが不運てものの本質だ |
宇宙が消滅するのも 疫病神が居座るのも 極貧紛争国に生まれるのも 受験に落ちるのも 車に轢かれるのも 通り魔にメッタ刺しにされるのも |
ひと皮むけばみんなただの事故なんだよッッ |
セカイ系SF百合バイオレンスアクション米帝風刺ゆかいまんが「SCAPE-GOD」の紹介です〜。面白いですコレ!
いやいや、随分と楽しませていただきましたよー。
でも、どう考えても万人には勧められない。
つーか、多分ごく一部の人しか笑ってくれないでしょ、コレ?
そんな感じの印象深いこの作品。とりあえず帯の言葉を借りてあらすじを紹介すると…
謎の怪異『特異』に襲われて母親を亡くし、父親はせっせと借金をこさえ、
告った親友(同姓。ノーマル)に振られと
人生の辛酸を嘗め続けるメガネの百合少女、牧原緑。
だが彼女の青春は『ひつじさん』に出会ったことで激変する。
小さなボディに羊の角、貧相な肢体のひつじさんの正体は──『神』。
緑はひつじさんと手を組み『怪異』と闘うが…。
電撃帝王で好評を博した
“セカイ系SF百合バイオレンスアクション神伝奇”
待望のコミックス化!!
とまあ、これだけ読んでいると結構普通(?)の話のような気がしてきますが、開けてびっくりただの理不尽漫画。
おまけに時事ネタ、パロディ、パクリインスパイア、etcetc…と何でもござれ!
付いて来れない読者は余裕の置き去りです。
しかし、そういう中において全体を通して貼られていた伏線。
そして根底に流れるテーマ。
作者が描きたかったことに気が付いた人だけが感じられる自己陶酔がそこにはあります。
…えぇ、気が付かなくてもいいようなことですけどね。
とまあ、そんなレビューがとっても難しいこの「SCAPE-GOD」。
宗教とか神話の表面的なものが好きで、
セカイ系のアニメや漫画に妙に引かれ、
物事を普通じゃなく、妙な視点からうがった見方をするのが好きな、捻くれ気味の方には強くオススメしたいと思います。
− おまけ −でも、個人的に一番オススメなのは前田久氏による各話の解説ではないかと。
何が凄いって、こじつけが凄い。
でもそのこじつけが、最近何でもかんでもパクリだー、真似だー…と騒いでいることに対する挑戦のようにも受け取れるのですよね〜。
まあ、確かに人のものをパクっておいて「これはオリジナルだ!」みたいなことを恥ずかしげもなく堂々と言い張る某国とか某国みたいなのは言語同断だとは思いますけどね。
でも、人のものを真似ることで上達する技術もあれば…。
人のものからもっと良いものを思い付く時も人間あるわけでして。
それに対してモチーフにした、一部アイデアを拝借した…ということを本人が認めたのであれば、もうそれは真似た側と真似られた側の問題しか残らないと思うのですよ。
周りがあーだこーだ言うことじゃないと思うのですよね。
とまあ、話が随分とそれてしまいました、失礼…。