賽ドリル(2)
著者:河内 和泉
GANGAN WING COMICS/SQUARE ENIX
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買いました〜。
縁は僕らが決めているとはいえ
それを結ぶか離すかはお前たち次第である
我ら日本国の神々が慈悲を以って選ぶ以上は此れ
すべての縁に意味が有り
目の前を過ぎる それだけでも縁
良きものにするか否か 自分次第である
やっぱ神様は救ってくれるのではなく、見ているくらいがちょうどイイ!
仏教系ユルユルギャグコミック『賽ドリル』の 2 巻をご紹介いたします〜。
個人的にはかな〜り好きなコミックだったのですが、
残念なことにこの巻で完結となります…。
作品内容は 1 巻の時の解説とそんなに変わっていないので
そちらの方を見て頂くとして…
今回は主人公各務あずきと牧由直々の話の他、日本全国のサイノシン達が集まって
実際に存在する日本のお地蔵様を面白おかしく紹介しちゃったりする話も加わっていて、
色々な意味で楽しめます。
いや〜、日本の神様ってゆるくて大好き。
妙な駄洒落とかを絡めながらも奉れる神様なんて日本くらいなんじゃないの?
もちろん、完結の話だけあって真面目な部分もありますよ〜。
何故、東野杏は現世において救われなかったのか…
何故、どんなに祈っても救いは訪れないのか…
手を差し伸べることが正しいとは限らない。そんな仏教的思想。
こうやって漫画という形で表現しているからというのもあるのでしょうが、
仏教って何というか…個人的には結構良い思想な気がするのですよねー。
どこぞの神様みたいに「人間は誰でも平等に救う」とか言いながら、
実際は手を合わせて祈った人した救わないみたいな依怙贔屓がないですし。
そもそもにおいて、救ってくれるというニュアンスが微妙ですし…
でも、だからこそ感じるものがあるのですよね。
折角人なんだから、神様の助けなんか無しに人間の力で何事も切り抜けていきたいものです。
1 巻のレビューでも書いた通り一部クセがあるので入りにくい人もいると思いますが、
個人的には万人にオススメしたい作品です。
− おまけ −
『機工魔術士』の方の連載も終わったようですし…
河内 和泉先生の次回作に期待したいですね。
(とりあえず『機工魔術士』の外伝連載が決まっているようですけども…)