蟲師 (10)
著者:漆原友紀
アフタヌーンKC 講談社
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買いました〜。
草木も蟲も
けものもヒトも
命の理の許に生きている
ずっと昔からそうだった
きっと これからもそうだろう
……ヌシは その“約束”の現れだ
それが ヒトの形をしている事が
……俺には 無性に嬉しかった
降幕の刻。 だそうです…
うわーん、寂しいよー
勿体ないよー
「禁種の蟲」はどうなっちゃったの?
狩房淡幽はどうなっちゃうの??
何よりもギンコ本人のこれからは???
とまあ、何でもかんでも物語的な意味での終焉を求めてしまうのはイカンことですよね。
もとから 1 話完結形式で綴られてきたこの作品なのですから、こういう終わりは終わりでありなのだと思います。
ただ、個人的に物凄く好きな作品であっただけに、やっぱりこれからの部分には気になるものがありますし、
正直これだけの世界観の設定が終わってしまうのは勿体ないな〜〜〜と思わずにいられません。
今回の巻に収録されている話は…
「光の緒」「常の樹」「香る闇」「鈴の雫」の4編。
降幕話となる「鈴の雫」は、「棘の道」以来の前後編です。
各話のあらすじを書こうかな〜〜〜…と思いましたが、今回はまず読んでみてくださいに留めておこうと思います。
10 巻ともなれば、オススメするのは当然既刊分をそれなりに読まれている方になりますし、
そうであれば何時も通りのギンコの姿がそこにありますが故に。
でも、降幕話の「鈴の雫」は良かったなーーー。
ギンコが示す“ヌシに近付いた時の助言”と“ヒトに近付いた時の助言”。
曖昧、場合によっては優柔不断ともとれるような物言いなのですが、
そもそもにおいて正しい道なんてないのだから、正義感だけでは語れない問題。
そして理の中に生きるからこそ、理に逆らうことのできないヒトの存在。
「禁種の蟲」とかの全体の背景として描かれていた大きな問題とは
まったく関わりのない話だったのですが、それでもこの「蟲師」という作品を通して
主人公が葛藤していた事柄が十分に詰まった話に仕上がっていたように思います。
これまでの巻でこの作品に良いものを感じた方々。
是非、ラストまで目を通してみてください。
漆原先生、10 年間の連載お疲れ様でした!
次回作にも激しく期待してしまっておりますので、是非頑張ってください。