バスティーユの陥落 (小説フランス革命 2)
著者:佐藤賢一
「感じさせてやれ、色男。みているだけで女が身悶えてしまうくらいの、お前のことが欲しくて欲しくて堪らなくなるくらいの、それは激しい演説を打ってこい」
停滞しているヴェルサイユの国民三部会を後にし、ミラボーとロベスピエールはパリへ。
パリでは、凶作、食糧不足、物価高騰に加え平民大臣ネッケルの罷免で民衆の怒りは暴発寸前。
そんなおり、ミラボーはパレ・ロワイヤルで管撒いていたデムーランを焚き付け、暴動を勃発させる。
デムーラン、ダントン、マラ、ラ・ファイエットと続々と、フランス革命の主役たちが集まってきましたよ。
圧巻は、ミラボーがデムーランを焚き付けて、かの有名な「武器を取れ!」と言わせせしめたシーン。
佐藤賢一は、こういった新解釈が上手いですねぇ。惚れ惚れします。
ラストは、リュシル・デュプレシ嬢先導によるパリの御上さんたちのヴェルサイユへの行進。
まだまだ先の長い「小説フランス革命」。
史実は分かっているとはいえ、先が楽しみです。