タグ別アーカイブ: 小説

新・垂里冴子のお見合いと推理

新・垂里冴子のお見合いと推理新・垂里冴子のお見合いと推理
 著者:山口雅也

「ー ヒントですか・・・・・・じゃあ、«神は寝ている猿なり»とでも」

お見合いをすると必ず事件に巻き込まれる悲運の和装美人、垂里冴子姉さんの新作短編集。
ついに人間以外の相手とお見合いをしてしまった第一部「見合い相手は水も滴る○×△?」
日本殺人事件の主人公、東京茶夢との奇跡のコラボを果たした第二部「神は寝ている猿なり」を収録。
お見合い時に発生した事件を、流されるままに解決していった感のあった冴子姉さんが、積極的に事件に関与して解決していくさまが楽しい。
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ガリレオの苦悩

ガリレオの苦悩ガリレオの苦悩
 著者:東野圭吾

「そうか、でもこれだけはいっておこう。みんなおまえのことを、科学者としては素晴らしいといっている」

湯川准教授が、草薙刑事、内海刑事とともに難トリックに挑む探偵ガリレオシリーズの短篇集。
容疑者X」は別として、やはりガリレオシリーズは短篇の方が面白いなぁ。
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聖女の救済

聖女の救済聖女の救済
 著者:東野圭吾

「特別な感情を持ったって、別に構わないんじゃないか。僕は君のことを、感情によって刑事としての信念を曲げてしまうような弱い人間ではないと信じている。それともうひとつ」
彼は人差し指を立てて続けた。
「君の言っていることはおそらく正しい。彼女は愚かな人間ではない」

自宅で毒殺された男性。第一発見者は彼の愛人。
一番動機があると思われる離婚を切り出された妻には、鉄壁のアリバイがあるのだが
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ステーションの奥の奥

ステーションの奥の奥 (ミステリーランド)ステーションの奥の奥 (ミステリーランド)
 著者:山口雅也

「うん。ぼくはこれから、ここへ吸血鬼を呼び出してみようと思うんだよ。」

小学6年生の陽太は東京駅が全面改築されることを知り、東京駅を探検して夏休みの自由研究にしようとする。
東京駅を探検するため、夜之介おじさんとともに東京駅の「東京ステーション・ホテル」に向かう。
そこで、彼らが遭遇した奇妙な事件。
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バスティーユの陥落

バスティーユの陥落 (小説フランス革命) (小説フランス革命 2)バスティーユの陥落 (小説フランス革命 2)
 著者:佐藤賢一

「感じさせてやれ、色男。みているだけで女が身悶えてしまうくらいの、お前のことが欲しくて欲しくて堪らなくなるくらいの、それは激しい演説を打ってこい」

停滞しているヴェルサイユの国民三部会を後にし、ミラボーとロベスピエールはパリへ。
パリでは、凶作、食糧不足、物価高騰に加え平民大臣ネッケルの罷免で民衆の怒りは暴発寸前。
そんなおり、ミラボーはパレ・ロワイヤルで管撒いていたデムーランを焚き付け、暴動を勃発させる。
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革命のライオン

革命のライオン (小説フランス革命) (小説フランス革命 1)革命のライオン (小説フランス革命 1)
 著者:佐藤賢一

「よく覚えておきたまえ、男は保身だ。」
女でも、金でも、名誉でもない。男に取って、本当の大事は保身なのだ。

1789年、フランス国王ルイ16世決定により、第一身分(聖職者)・第二身分(貴族)・第三身分(平民)から、それぞれ選ばれた議員たちによる全国三部会が、ヴェルサイユで開催された。
特権二身分の差別意識から中々進展しない議会に、業を煮やした第三身分の議員たちは、独自に国民議会を宣言する。
そんな折、平民大臣として民衆に絶大な人気を誇ったネッケル財務大臣が罷免され
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くらのかみ

くらのかみ (ミステリーランド)くらのかみ (ミステリーランド)
 著者:小野不由美

「座敷童子がいい妖怪だって言われるのは、だからなんだね。お金持ちになるのはいいことだから、それを連れてきてくれる妖怪は、いい妖怪なんだ。」
「へえ?」と、想一はちょっと、いたずらでもたくらむような顔をした。「お金持ちになるのは、いいことなのかい?するとうちは、お金持ちじゃないから、いい状態じゃないんだな。」

講談社の子供向けミステリシリーズ「ミステリランド」の第1回配本の中の1冊です。
ミステリランドは、この本の他は森博嗣の「探偵伯爵と僕」を購入済み。

「探偵伯爵と僕」もそうなんですが、子供向けとは言え、なかなかに丁寧なミステリで、いっさい手抜きはありません。
5人しかいなかったはずの子供たちにまじった座敷童子、しかしどの子が座敷童子かは誰にも分からない。
そんななかで起こる旧家の後継者争いと、それに関連するかのような後継者候補に襲いかかる不可解な事故。
しかも座敷童子の招待が、メイントリックにも関連してくる解決篇はなかなかに爽快です。

子供だけでなく、ミステリ好きだったかつての少年少女にもオススメの1冊です。

新宿鮫IX 狼花

狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))狼花 新宿鮫IX
 著者:大沢在昌

警察にはふたつの顔がある。キャリアに代表される有能な官吏が公の席で「暴力団壊滅」をうたう一方で、現場警察官は課せられた「拳銃取締」や「違法薬物摘発」のノルマのために、顔見知りの暴力団員の力を借りる。
幹部は清潔で理想的であれ。泥は末端がかぶればよい。
鮫島が許せないと感じる、警察の根本的な体質だった。

新宿鮫シリーズ最新刊「狼花」読み終わりました。
前作以前からの鮫島のライバル、国際犯罪者の間野(仙田)とキャリア同期の香田。
この2人と鮫島の争いに決着が着いた作品でしたが.
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数学ガール / フェルマーの最終定理

数学ガール/フェルマーの最終定理数学ガール/フェルマーの最終定理
 著者:結城 浩

「そういえば、先輩。あの«エムの謎»解けました?」
イニシャルMの謎。テトラちゃんのアクセサリ。
「降参。愛の分だけずれてる-だっけ」
「i の偏角分ずれてるんですよ」とテトラちゃんは楽しそうに言った。
「あのアクセサリ、Mじゃないんです。Mを90°左に回したΣ(シグマ)のつもりなんです。」

前作の登場人物に加え、主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ新キャラユーリちゃん登場。
ピタゴラスの定理に始まり、互いに素、背理法、複素平面、剰余、群・環・体、無限降下法、オイラーの式、そしてフェルマーの最終定理。
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カポネ

カポネカポネ
 著者:佐藤賢一

「それにしても・・・」
どうして、こんなことになっちまったのかなあ。アルは自らの呟きに捕らえられた。ただ俺はビジネスに励んできただけなのに・・・。それがアメリカ流だったはずなのに・・・。

20世紀初頭のニューヨーク。
イタリア人街の顔役であり、ギャングの大ボスであるジョニー・トリオに見込まれた青年アル・カポネ。
バーテンダーからはじめた彼が、持ち前のビジネスセンスと明晰な頭脳、問答無用の破壊力で、裏社会を支配する帝王になる。
アル青年が暗黒街の帝王としてシカゴに君臨するまでを描いた第1部と、彼に憧れ執拗に追い回す禁酒局特別捜査官エリオット・ネスの栄光と堕落を描いた第2部からなる二部構成。
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