邪魅の雫
著者:京極夏彦
「邪なことをすると死ぬよ」
江戸川、大磯、平塚で連続して発生した毒殺事件。
被害者の関連性が見出せないまま、警察では連続殺人事件として認定。
捜査方針に疑問を持った青木刑事は独自に死因を調査し、特殊な毒物が使用されていることを発見。
一方、薔薇十字探偵社の益田は榎木津のオジ今出川からの依頼で、榎木津の見合い相手が次々とキャンセルしてくる謎の解明を依頼され…
次々とあがってくる被疑者、しかし彼らも被害者となっていき…
京極道シリーズ八弾目は、連続毒殺殺人。いや、面白かったです。
特にラスト4ページの榎木津探偵。泣かせます。
途中で、ある程度展開は読めて、ラストの大ドンデン返しによるカタルシスってのはありません。
今回は青木と益田の内面描写が主題。
いつになく頼もしい関口君も良いですね。
それと対照的に楽しくなさそうな榎木津探偵。