もえない?Incombustibles
著者:森 博嗣
「簡単ではないよ」刑事は微笑んだ。「人を殺すことが、簡単であってはいけない」
あってはいけない、というのは、警察としての立場上の希望だろうか。僕は、むしろ簡単なんだな、という印象を持った。一人の人間が自分だけで考えて、簡単に実行してしまえることなのだ。
死んだクラスメイトの父親から届けられた、僕の名前が掘り込まれた金属片。父親の話では彼の遺品から出てきたものだという。
死んだ彼が残した金属片の意味とは?
不確かな記憶を抱えたまま、不可解な事件に巻き込まれていく僕。
面白かったです。主人公達が妙に爽やかなところも良いですね。
トリックや動機を追及する型のミステリではありません。
森博嗣ファンならオススメ。