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スカイ・クロラ The Sky Crawlers

押井守ワークス+スカイ・クロラ The Sky Crawlers (別冊宝島 1546 カルチャー&スポーツ)映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」
 声の出演:菊池凛子, 加瀬亮, 谷原章介, 栗山千明
 監督:押井 守, 原作:森 博嗣

「いつも通る道でも違うところを踏んで歩くことができる
いつも通る道だからって、景色は同じじゃない」

戦争請負企業によって行われるショーとしての戦争。
戦闘機パイロットはキルドレと呼ばれる怪我でしか死なない子供たち。
かつてのエースである司令官 草薙水素(クサナギ・スイト)と、現在のエースパイロット 函南優一(カンナミ・ユーヒチ)の物語。

観てきました。
一応、ストーリーは原作どおり進んでいるのですが良くも悪くも完全に押井守作品になってますね。
この際、原作のことは忘れて観ましょう。
#しかし、原作未読だと分かりにくいところも無きにしも非ず。
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銀河不動産の超越

銀河不動産の超越銀河不動産の超越
 著者:森 博嗣

そうなのだ。どうもみんなが凄まじすぎる。この近辺の人たちは、というか、私を取り巻く人たちは凄まじいのだ。凄まじい人が私に接近してくるのだろうか。あるいはもしかして、人間はみんなそもそも凄まじい生きものなのか。そんな中で、私だけが平凡でテンションが低いのだろうか。そんな気もしてきた。

気力のない主人公が、凄まじい隣人達に流されながら、ゆるーく生活していくお話し。
ただし、最終章だけ怒涛の展開。

ユルいテンポと、流されながらもなんだか上手い方に転がっていく主人公が良いです。
ラストに叙述トリックを持ってくるところはミステリ作家としての面目躍如か?

森博嗣ファンにオススメ。

スカイ・イクリプス

スカイ・イクリプススカイ・イクリプス
 著者: 森 博嗣

「嘘をつくと、顔に出るぞ」クサナギが睨んだ。
まぁ、そのとおりだろう、とササクラにもわかっていた。嘘をついたときの顔は、このコーヒーと同じくらい苦くてオイル臭いにちがいない。

読売新聞のWebサイト「yorimo」で連載されていた短篇を中心としたスカイ・クロラシリーズの番外短編集。
前作で終わった気になっていたので、これは嬉しい余韻です。
スカイ・クロラシリーズの中心人物クサナギ、カンナミ以外の人物に焦点をあてた短編集。
お気に入りは、整備士ササクラを主人公にした1話め「ジャイロスコープ」と、ティーチャを主人公にした2話め「ナイン・ライブス」。

関連記事:クレィドゥ・ザ・スカイ

工学部・水柿助教授の解脱

工学部・水柿助教授の解脱工学部・水柿助教授の解脱
 著者:森 博嗣

諸君、読みたまえ。
これが小説だ。

パスカルが、あまりにも可愛くて水柿君と須磨子さんが親バカだったり。
掃除機はカッコ良いけど、実用的だから趣味の領域に入り込まなかったり。
水柿君が引退宣言をしたらインタビュアが泣いて、須磨子さんが勘ぐったりしながら繰り広げられる日常生活。
#アレ、タイトルは「離脱」の筈じゃなかったっけ?

どんどんミステリのイメージから離れていくこのシリーズ。
取り留めの無い文章が紡ぎだす独特の浮遊感を素直に楽しみましょう。

同作者の小説では「スカイ・クロラ」シリーズに次いで好きなシリーズ。
万人にオススメはできません。

もえない?Incombustibles

もえない?Incombustiblesもえない?Incombustibles
 著者:森 博嗣

「簡単ではないよ」刑事は微笑んだ。「人を殺すことが、簡単であってはいけない」
あってはいけない、というのは、警察としての立場上の希望だろうか。僕は、むしろ簡単なんだな、という印象を持った。一人の人間が自分だけで考えて、簡単に実行してしまえることなのだ。

死んだクラスメイトの父親から届けられた、僕の名前が掘り込まれた金属片。父親の話では彼の遺品から出てきたものだという。
死んだ彼が残した金属片の意味とは?
不確かな記憶を抱えたまま、不可解な事件に巻き込まれていく僕。

面白かったです。主人公達が妙に爽やかなところも良いですね。
トリックや動機を追及する型のミステリではありません。

森博嗣ファンならオススメ。

ZOKUDAM

ZOKUDAMZOKUDAM
 著者:森 博嗣

「違うよぉ。博士は大まかなコンセプトを決めただけで、設計した人間は別にいるし。その人が下請けの工場に部品を発注して、そこの工場でも誰かが設計をして、そのまた下請けに部品を発注して、最後は町工場でおばさんとかおじさんが、旋盤とかプレス機とかを使って、図面どおり、指示どおり、わけもわからず作ったわけよ」

ZOKUDAM が怪獣と対決するために作成している巨大ロボット(と言っても全高はRX-78の2/3程度)「赤い稲妻」と「青い稲妻」。
パイロットとして選ばれたロミ・品川とケン・十河のとりあえずの仕事はマニュアル読みだ。
敵対組織 TAIGON との壮絶な情報戦やら、大雨で地下施設が浸水しそうになったりしながらも物語は TAIGON の操るロボットとの対決に向けてゆるゆると進んでいく。

ZOKUに続く Zシリーズ第2弾。っていうか、登場人物が重複するだけのパラレルワールドモノと思われます。
前作で悪の悪戯組織として活躍した ZOKU のロミ・品川をメインに話が進む。
メインは2つの対立組織によるロボット対決までの道程。
なので、対決した結果は描かれません。あくまでも対決までのお話。
ロボットバトルを期待すると肩透かしを食うので、ご注意。

工学部・水柿助教授シリーズや、森博嗣の工作系エッセイ(工作少年の日々など)が好きな方にオススメ。
お話の性格上、前作を読んでいる必要は全くありません。

ゾラ・一撃・さようなら

ゾラ・一撃・さようならゾラ・一撃・さようなら
 著者:森博嗣

愛する人を、私は殺せるだろうか。
できる。
それは・・・・・・・、
愛するからこそ、できる。
これが、愛するという形だから。
私の形だから。

志木真智子からの依頼で、元都知事の法輪精治郎から美術品「天使の演習」を取り戻して欲しいと依頼を受けた探偵頸城悦夫。
一方、法輪精治郎はゾラと言う殺し屋に命を狙われている。

夏のレプリカに登場した盲目の詩人「簑沢素生」や、魔剣天翔などのVシリーズに登場した宝剣「天使の演習(エンジェル・マヌーバ)」が登場することからもわかるとおり、S&Mシリーズ・Vシリーズの外伝的作品。
ちょっとハードボイルド、ちょっとミステリ、ちょっとロマンスの中途半端感がぬぐえない。
オシャレな会話とVシリーズやS&Mシリーズの雰囲気が楽しみたければ読んでみても良いが、森博嗣ファン以外には勧められないかも。

少し変わった子あります

少し変わった子あります少し変わった子あります
著者:森博嗣

「孤独を感じるためには、孤独じゃない状況を知らなければならない。そうじゃありませんか?
その対比があってこそ、孤独だと感じるわけです。」

小山教授が、後輩の荒木に紹介された少し変わった名もない料理店。
必ず一人で訪れねばならず、営業場所は毎回変わる。
顔を見せる店員は三十代と思われる女将一人だけ。
メニューの一つとして、毎回違う若い女性が相伴してくれる。

毎回、違う趣向の会話を楽しませる連作短編集。
具象と抽象、フェティシズム、人生、孤独色々と考えさせられます。

タカイ×タカイ

タカイ×タカイ (講談社ノベルス モF- 41)タカイ×タカイ
 著者:森博嗣

「鈍感だから、周りを気にせずに、その分よけいな事を考える暇があったんですね。だから脳が発達したんだ。」
「君を見ていると、特にそれを感じるわよ」

有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅敷地内のポールに掲げられた他殺死体。
地上15メートルのポールの頂上部に掲げられていた被害者は、牧村のマネージャだった。
なぜ、どうやって、彼はそんなところに掲げられねばならなかったのか?

Xシリーズ第3作目は、不可解なところで発見された他殺死体のお話。
我らが西之園嬢も、探偵役もかってでるくらい積極的に絡んできます。

椙田さんと西之園嬢の関係や、西之園嬢が公安とともに追う事件の話もでてきて、ますます目が離せないシリーズになりましたね。
同時進行のGシリーズも気になるところ。

キラレ×キラレ

キラレ×キラレ (講談社ノベルス (モF-39))キラレ×キラレ
 著者:森 博嗣

「少なくとも、僕の仕事は、僕に仕事を頼んだ人を納得させることなんだ。
足を運んで、時間をかけて、汗を流しても、結局はわからなかった。
だけど、とりあえずは、なにもしなかったよりは、
努力をした分、しかたがない、という納得が得られる、というわけだね。

満員電車で連続して起きる切り裂き事件。
被害者の共通点は、若くない女性(真鍋 談)ということ以外は見当たらない。
冤罪を被りそうになったことに腹を立てた建設会社重役から、依頼を受けて調査をすることになった"探偵"鷹知と、彼にアシストを依頼された椙田事務所の小川・真鍋は、犯人の正体を探し当てることができるか?

と言うわけで、Xシリーズ第2弾です。
終盤には、我らが西之園嬢も登場。
っていうか、このシリーズにも関わってきそうな勢いを見せてます。
まだ終了していないGシリーズも気になりますが、こちらも目が離せませんね。