どすこい(仮)

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 著者:京極夏彦

「地響きがする−と思っていただきたい」
と言う一文で始まる7本の短編からなる作品。
全編に必ずおすもうさんが出演し、キーワードは四十八手「頭捻り」
ベタでメタな下らないギャグの繰り返しが楽しい短編集です。

おすもうさんとベタな笑いが好きな人にオススメ。

「四十七人の力士」新京極夏彦

元ネタ:四十七人の刺客 – 池宮 彰一郎
元禄十五年十二月十四日の深夜、江戸を行進する四十七人の力士達。向かうは本所一ツ目、吉良上野介の屋敷
四十七人の力士達が吉良家の家臣と相撲を取る話。

「パラサイト・デブ」南極夏彦

元ネタ:パラサイト・イヴ – 瀬名 秀明
「田力村」で見つかった謎の巨人の凍結ミイラ
現地の生物研究所「当麻生物研究所」所長は、それを人間の三倍体だと主張するが

「すべてがデブになる」N極改め月極夏彦

元ネタ:すべてがFになる – 森 博嗣
山奥に作られた地下研究所、中にいるはずの所員2人と連絡が取れなくなってから半年。
半年振りに外部のモニターに映し出された所員は、血だらけの顔で謎の言葉を残し、絶命した。
なぜ、彼らは半年も連絡を絶っていたのか?そして半年の間、研究所から聞こえてきていたずぅん、ずぅんという謎の音の正体は?

「土俵(リング)・でぶせん」京塚昌彦

元ネタ:リングらせん – 鈴木 光司
読んだ者は、必ず死んでしまう呪われた小説「悉く肥え太る」
それを読んでしまった編集者 色部又五郎を襲った悲劇。
その呪いは、時代を超えて彼の孫にも襲い掛かってくるのだった!

「脂鬼」京極夏場所

元ネタ:屍鬼〈上〉〈下〉 – 小野 不由美
腹周りが太い。首周りが太い。太腿が太い。指先まで太い。完全肥満。くびれなし!
死後三日放置しておいた死体が太って蘇生してしまう膨れ上がり
雪崩により外界との唯一の交通手段の県道が塞がれてしまった寒村を襲う膨れ上がりの群れ。
「ここは今、デブに包囲されているのよ。村は脂肪に囲まれている!」

「理油(意味不明)」京極夏彦

元ネタ:理由 – 宮部 みゆき
腕が、太股が、そして腹がだんだん肥っていく。「一家四人力士」はなぜ太ったか。
小野田先生の「死期」をパロった京極夏場所の正体は、相撲の英才教育を受けて育った小説家志望の男大石倉男だった!
なぜ彼は、このような愚挙に出たのか?そして、彼ののべつ相撲の稽古をしていないと死んでしまうと言う恐ろしい体質は、なぜ形成されたのか?

「ウロボロスの基礎代謝」両国踏四股

元ネタ:ウロボロスの基礎論 – 竹本 健治
人気小説家 京極夏彦 が失踪してから丸一週間、最後に彼の姿を見たのは講談社の宇山。
彼の話に寄れば、京極は帝国ホテルの前で五十人近い力士に攫われたと言うのだが
京極の失踪の謎とは?なぜ彼は力士達に攫われなければならなかったのか?

どすこい(仮)」への2件のフィードバック

  1. をかもと 投稿作成者

    この本は、出てすぐ読んだのですが、その時点で読んでなかった元ネタは「ウロボロスの基礎論」だけでした。
    元ネタがわかる状態で読んでると、さらに面白さ倍増。
    「すべてがデブになる」と「脂鬼」は特に大笑いでした。

    森博嗣が対抗して「デブ目の夏」を書こうとしたとかしないとか…
    これはこれで読みたいかも。

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  2. これも読みました〜
    パロディー調らしいのですが元ネタは赤穂浪士(四十七人の刺客は未読)、パラサイト・イヴ、リング(バースデーまで完読)以外知らない。でも十分面白かったですよ♪。しかし・・・デビュー前の小説家願望の人がこの作品を持ち込んで出版して貰えるかというと・・無理!!!!!じゃないかなぁ?。

    返信

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