村は死によって包囲されている。
樅を育てて生きてきた外場村は、その夏異常な数の死者に見舞われていた。
前駆症状は軽い貧血に見えるが溶血も失血の痕跡も無い、しかしその後わずか2〜3日で症状が激烈に悪化し、ついには多臓器不全で死に至る。
また、それと前後して村人たちが夜中に転居していくという不可解な現象も起こる。
原因を調べていた医者尾崎と、幼馴染である僧侶静信が達した答えは…
久しぶりに読み返しましたが、やはり良いです。
前半の水面下でヒタヒタと進む異常事態を描いた静けさも良ければ、後半の怒涛の展開も良いです。
尾崎が妻を実験台にするあたりなんか猟奇色いっぱいでグッド。
それに比べて、時に切なさを感じさせる屍鬼達の視点も良いです。
#褒めっぱなしやな(^^;;;
恐怖というよりは畏怖を想起させる物語。