零崎軋識の人間ノック
著者:西尾 維新
講談社NOVELS
関連記事:ザレゴトディクショナル 戯言シリーズ用語辞典
買いました〜。
「ええ。まあ、『ドラゴンボール』に限らず、トーナメント形式の対戦法全般について言えることなんですけど……たとえば、一番最初の天下一武道会。第二十一回大会でしたっけ? 主人公と決勝戦で戦った相手──彼はとても強かったです。どちらが優勝しても、おかしくない試合でした。そうですね?」
「……うん。そうだったと思うけれど」
「でも、もしも──もしも彼と主人公との対戦が、決勝戦ではなく一回戦だったら、どうでしょう? ほとんど互角の試合が一回戦で行われ──どちらが勝ってもおかしくない試合、どちらが勝ったとしても、相当に疲弊していて、二回戦を勝ち上がることはできなかったでしょう」
「……そりゃまあ、そうだ」
「組み合わせ次第では、ヤムチャさんの優勝も十分に有り得た。そうでしょう?」
「…………」