数学ガール/フェルマーの最終定理
著者:結城 浩
「そういえば、先輩。あの«エムの謎»解けました?」
イニシャルMの謎。テトラちゃんのアクセサリ。
「降参。愛の分だけずれてる-だっけ」
「i の偏角分ずれてるんですよ」とテトラちゃんは楽しそうに言った。
「あのアクセサリ、Mじゃないんです。Mを90°左に回したΣ(シグマ)のつもりなんです。」
前作の登場人物に加え、主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ新キャラユーリちゃん登場。
ピタゴラスの定理に始まり、互いに素、背理法、複素平面、剰余、群・環・体、無限降下法、オイラーの式、そしてフェルマーの最終定理。
前作同様、個々の説明が丁寧で分かりやすい。
数学が苦手でもユーリちゃんと一緒に「わかんない」と言いながら、一緒に考えていけば良い。
数学が得意な人はミルカさんに萌えていれば良い。
さすがにワイルズによるフェルマーの最終定理が理解できるレベルになるまでは連れていってはくれないが、それでも雰囲気が楽しめる程度にはしてくれる。
読み物としても、数学の入門書としても成功している稀有な例。
これはもう、前作と共に読むしかないでしょう。
キャラに萌えられるラノベ読みにも、数学に萌えられる人にもオススメ。
#両方に萌えられれば、なお良い。
てすとします!