零崎軋識の人間ノック
著者:西尾 維新
講談社NOVELS
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買いました〜。
「ええ。まあ、『ドラゴンボール』に限らず、トーナメント形式の対戦法全般について言えることなんですけど……たとえば、一番最初の天下一武道会。第二十一回大会でしたっけ? 主人公と決勝戦で戦った相手──彼はとても強かったです。どちらが優勝しても、おかしくない試合でした。そうですね?」
「……うん。そうだったと思うけれど」
「でも、もしも──もしも彼と主人公との対戦が、決勝戦ではなく一回戦だったら、どうでしょう? ほとんど互角の試合が一回戦で行われ──どちらが勝ってもおかしくない試合、どちらが勝ったとしても、相当に疲弊していて、二回戦を勝ち上がることはできなかったでしょう」
「……そりゃまあ、そうだ」
「組み合わせ次第では、ヤムチャさんの優勝も十分に有り得た。そうでしょう?」
「…………」
う〜ん…。
前作の『零崎双識の人間試験』も記事にしようかと思っていた筈なのに…。
すっかり忘れていたようです。
そんなわけで、西尾維新先生の『戯言シリーズ』から派生した『零崎シリーズ』第二巻。
『零崎軋識の人間ノック』のご紹介です〜。ストーリーは、殺人鬼一族「零崎」の中でも特に突出した変な性格を持つ零崎軋識を中心に、戯言シリーズの中に登場する殺し屋の若き日の面々が対決する…というような内容が描かれています。
まあ確実な話、戯言シリーズを読んでいないと楽しめないと思います。
逆に、戯言シリーズを読んでいた人であれば問題なく楽しめるか…というと、これも微妙かな?
特に、戯言シリーズの初期の“サスペンス”モノとしての性格が好きで、後半の“人外バトル”になってからはあんまり好きじゃない…という人にはハッキリ言ってオススメできません。そのまんまそれというような作品になっていますゆえに…。
・・・・・え? “サスペンス”の意味で所詮ライトノベルな戯言シリーズを楽しんでいる人はそもそもいない?
それもそうか。
まあ、ホント戯言シリーズファンだった人への作品ですね。
逆に、ファンだった人にはシリーズ内で語られなかった部分。出てこなかった描写。また、若き日のキャラクター達の馬鹿っぷりは結構楽しめるのではないでしょうか。
− おまけ −どんどん人間離れしていく哀川潤には、ちょっと感動(笑)。
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