殺人も誘拐も窃盗も起きないミステリ。
居酒屋で無くしたはずの鞄が帰り道に落ちてたり、コンクリート試験体を設置したのにその後試験が行われなかったり、水柿君が小説を書いてその本が売れたりする謎を水柿君と妻の須磨子さんがなんとなく解いていきます。
脱線が激しすぎてメインストーリが見えないところが良い。
# 叙述トリック?
ナンセンスなジョークも満載です。
第三部「水柿君の離脱」が待ち遠しい。
ブラック・ジャック 黒い医師 (1)
買いました〜。
何とあの、元弱エロ漫画作家山本 賢治先生が書いたリメイク版ブラックジャックですよ!
すごいですよ、これは。もの凄いです!
色々なところで本家ブラックジャックとは異なるものの、リメイクと謳うだけあって基本スジは実に忠実です。忠実過ぎるが故に、異なる点が笑えます!
何か、キャラ名がカオシックルーンになってる〜 …なんて、可愛いくらい。
交通事故被害者の内蔵はみ出しが実にリアル! …美しいですね。
Dr.キリコが女の子の助手を連れて歩いてる! …対ピノコ兵器でしょうか?
ね、猫が裸エプロン! …本家の時代には表現できない描き方ですね。
そして何よりも、何よりも…
ブラックジャックの、人間の業に対するある意味切なさを秘めた表情と、それに反する冷たいセリフが…
明らかな嘲笑と冷たいセリフ
に変わっています…。
これ、本家のファンが怒り出したりしないのでしょうか???
実に心配です。
とはいえ、弱エロ漫画時代から山本先生の作品を読んでいる私としては全然OK!
逆に、別所で書いている立原あゆみ版ブラックジャックの方が、私は色々な意味で許せないような気もするのですが、人それぞれですよね。
というわけで…
本家の大ファンにはあんまりオススメできないかな?
でも、山本賢治先生ファンであれば、これは買いではないでしょうか。
−おまけ−
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SAW ソウ
出演:ケアリー・エルウェズ、ダニー・グローヴァー、その他
監督:ジェームズ・ワン
SAW見ました。すげぇマジで感動した!
私の映画鑑賞スタイルは、ストーリーは2の次で、まずは映像・演出ありきで見るんですが、この映画は違いました。
短期間で作られた作品らしく、映像・演出には取り立てて賞賛すべき点はありませんが、ストーリーがとにかく凄い。
恐ろしく練り混まれています。
もう一度じっくり見返すと、1度目で気づかなかった伏線もあるかもしれません。
広めのバスルームで足を鉄鎖につながれて監禁された男2人、真ん中にはテープレコーダーとピストルを持って倒れている死体が一つ。
2人を監禁した犯人からの指示は「もう一人の男を6時までに殺せば助けてやる」と言う事だけ。
バスルーム内には脱出用のヒントがいくつか隠してあり、それを少しずつ見つけながら話が進みます。ラスト10分の話の展開が衝撃的!
今までの伏線・説明不足じゃ無いかと思わせられるような話の展開がすべて繋がります。
また、全ての登場人物にも意味があるところも凄いです。
これは必見!
今年度のNo.1ミステリに推薦します。
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タタキツクルコト 1/1 スコープドッグ制作日誌
買いました〜。
前に共同執筆者と見に行った個展の書籍版です。
も〜。カッコ良すぎです!。
何がカッコイイかって…全てですよ! 全て!(笑)。
1/1 スコープドッグを鉄で作り上げることも。
ボトムズ御三家が訪ねてきてそれを認めていることも。
作業服の似合う作者も。
“ものを作る”という事に対する作者の思いも。
全てがカッコイイのです!!!
「もちろん、「鉄」をもっといろんな人に知ってもらいた
いという思いもあった。
せっかく作るのだから、見てもらいたいとも思った。
やる気があればなんでも作れる、って言いたかった。」
この言葉の中に、作者の全ての想いが込められているように思います。
『成せばなる 成さねばならぬ 何事も』
この言葉こそが“もの作り”の基本ではないのか?
いや…この言葉こそが、全てのことに対する基本ではないのか?
見るだけで見た者のモチベーションを引き上げるこの本。
買いです!
そして、
感動してください。
−おまけ−
「三日月パン」(2)
著者:ささだあすか
パン屋に居候することになったみずほと、パン屋の龍吉、龍吉の妹なっちゃんのほんわかした話。
2巻買いました。あいかわらず、ほんわかしてます。
一応、みずほのイトコ智則や、龍吉の幼なじみ菫ちゃんが登場。
主役2人の仲は進展したんだか、しないんだか。
そこが良いんですがね。
すげぇです! イケてます。
いや、マジ イケてます!
前回に続いて山口貴由先生の作品でございます。
しかし、比べてはいけないくらいに良い作品に仕上がっております。
さすが原作者付き。山口先生のいつもの暴走を止めながら、暑苦しい表現を見事に活かしきっています。
これからの展開に目が離せない作品の1つと言ってよろしいでしょう…。
しかし!
語られるは残酷物語。描かれるも残酷物語。
飛び散る血しぶき、狂気の形相…。
あんまり万人にオススメできる作品じゃぁないんだな…これが(爆)。
「失うことから全ては始まる
正気にては大業ならず
武士道は死狂ひ(シグルイ)なり」
この言葉にビビッとくる方は、一度手に取ってみるのがよろしいのではないでしょうか。
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魔幻戦記 サイバー桃太郎
買いました〜。
すげぇです! イケてます。
いや、いかれてます!
「悪鬼御用ガラン」の時もそうでしたが、とにかく何を言いたいのかがさっぱりわかりません。
最初の1話以外、桃太郎である必要が微塵も感じられません。
全編通して言えることは1つだけ…勢いしかありません。
えーと、買う必要はないと思います。多分ね・・・
あの日と同じ暑い夏 異時 (1)
買いました〜。
木村明広先生の、もの凄く久しぶりの作品ですね〜。
相変わらず絵が上手いです。キャラ可愛いです。眼がキラキラしています。変な衣装のデザインいけてます。男のデザインと衣装いい加減です。女性みんな垂れ眼です。
思えば、エメラルドドラゴンのキャラデザインで見初められて…。ヴェインドリームは記憶になくて。アルシャークはプレイすらしていない……………というのは、木村明広先生の話ではなく、芭蕉ハウスとかグローディアとかライトスタッフとかの話なんかしても、読者の方は全然面白くないと言うか、逆に懐かしさの為に抱腹絶倒になるかなぁ〜という感じなので、まあレビューに戻ります。
物語は、未来からやってきた少女がひいおじいちゃんの想いを代わりに遂げようと、その時代のひいおじいちゃんと行動を共にしてひいおばあちゃんを捜しながら、文明のジェネレーションギャップに可愛くとまどう・・・・・。更に、時間移動取締官・・・・・
すっげーデジャブ? まあ、気のせい気のせい…
そんな物語です。
さて…木村明広先生の作品と言えば。真面目なのを書かせれば、絵ばかりが先に進んで中身がどうも浮いてしまうというか、読者に伝わらないというか……。正直に表現すればつまらない作品が多かったかなぁ。一方で、ギャグを書かせれば、絵ばかりが先に進んで中身がどうも浮いてしまうというか、ただ単純に面白くないというのが私の中に存在する感想。
しかし! この作品は、結構良かったです。
全体に真面目なストーリーを一本入れながら、所々にかますギャグが結構バランス良く、通して飽きずには読めました。
また、全体の話としては消化不良感が大いに残る点は否めませんが、世界観…というか、時間移動システムの設定だけをそのまま使って、次の作品は今回のキャラと何にも関係のないところで書いてしまおうという(いわゆるオムニバス形式?)潔さはなかなかのものです。
まあ、要するに今回の巻の消化不良部分はそのまま置き去りです。
とりあえず、機会があったら読んでみるのもよろしいのではないでしょうか。
−おまけ−
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こども達の間でブームになっている「甲虫王者ムシキング」のリアル版!
世界中の珍しい虫を集めてトーナメントを行っちゃいます。
小兵国産カブトが大物と対決するサマは見ていて感動的ですらあります。
ムシキングにはまっているお子さまにぜひお薦めしたい一品。
岳 (1)
買いました〜!!!
旦那、旦那! 来ました来ました! そこの旦那!
久々の正当派山岳漫画ですよ、旦那!
これは良いですよ。無茶苦茶良いですよ!
も〜。本当は別の漫画のレビュー書こうと思っていたのに、これ読み終わったらとてもじゃないがそんなの無理! 居ても立ってもいられなくなりましたよ。
物語は、民間の山岳救助ボランティアを務める男“島崎 三歩”を中心に、県警の知りあい。昔の仲間達。そして、遭難した人による1話完結の物語で進められます。
正直言って絵は下手です。
物語の展開や演出も、そんなに上手いとは言えません。
しかし!!!
この漫画には、山の美しさ。楽しさ。そして、恐ろしさが描かれています。
も〜…とにかく読んでください!
綺麗な絵・可愛い絵を好む人にはオススメ出来ません。
登山・キャンプなどの野外活動を嫌う人にもオススメ出来ません。
ただ1つ。
山を愛する人は、ビシッと買ってください!
そして、感動してください!
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