カテゴリー別アーカイブ: 小説

革命のライオン

革命のライオン (小説フランス革命) (小説フランス革命 1)革命のライオン (小説フランス革命 1)
 著者:佐藤賢一

「よく覚えておきたまえ、男は保身だ。」
女でも、金でも、名誉でもない。男に取って、本当の大事は保身なのだ。

1789年、フランス国王ルイ16世決定により、第一身分(聖職者)・第二身分(貴族)・第三身分(平民)から、それぞれ選ばれた議員たちによる全国三部会が、ヴェルサイユで開催された。
特権二身分の差別意識から中々進展しない議会に、業を煮やした第三身分の議員たちは、独自に国民議会を宣言する。
そんな折、平民大臣として民衆に絶大な人気を誇ったネッケル財務大臣が罷免され
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くらのかみ

くらのかみ (ミステリーランド)くらのかみ (ミステリーランド)
 著者:小野不由美

「座敷童子がいい妖怪だって言われるのは、だからなんだね。お金持ちになるのはいいことだから、それを連れてきてくれる妖怪は、いい妖怪なんだ。」
「へえ?」と、想一はちょっと、いたずらでもたくらむような顔をした。「お金持ちになるのは、いいことなのかい?するとうちは、お金持ちじゃないから、いい状態じゃないんだな。」

講談社の子供向けミステリシリーズ「ミステリランド」の第1回配本の中の1冊です。
ミステリランドは、この本の他は森博嗣の「探偵伯爵と僕」を購入済み。

「探偵伯爵と僕」もそうなんですが、子供向けとは言え、なかなかに丁寧なミステリで、いっさい手抜きはありません。
5人しかいなかったはずの子供たちにまじった座敷童子、しかしどの子が座敷童子かは誰にも分からない。
そんななかで起こる旧家の後継者争いと、それに関連するかのような後継者候補に襲いかかる不可解な事故。
しかも座敷童子の招待が、メイントリックにも関連してくる解決篇はなかなかに爽快です。

子供だけでなく、ミステリ好きだったかつての少年少女にもオススメの1冊です。

新宿鮫IX 狼花

狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))狼花 新宿鮫IX
 著者:大沢在昌

警察にはふたつの顔がある。キャリアに代表される有能な官吏が公の席で「暴力団壊滅」をうたう一方で、現場警察官は課せられた「拳銃取締」や「違法薬物摘発」のノルマのために、顔見知りの暴力団員の力を借りる。
幹部は清潔で理想的であれ。泥は末端がかぶればよい。
鮫島が許せないと感じる、警察の根本的な体質だった。

新宿鮫シリーズ最新刊「狼花」読み終わりました。
前作以前からの鮫島のライバル、国際犯罪者の間野(仙田)とキャリア同期の香田。
この2人と鮫島の争いに決着が着いた作品でしたが.
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キノの旅 the Beautiful World 12巻

キノの旅 12?the Beautiful World (12)キノの旅 ?the Beautiful World? (12)
著者:時雨沢 恵一
イラスト:黒星紅白
電撃文庫/アスキー・メディアワークス
関連記事:キノの旅 the Beautiful World 11巻

買いました〜。

あなたが泣いたり
あなたが怒ったり
あなたが憤ったり
あなたが憎んだり
あなたが叫んだり
あなたが苦しんだり
あなたが悲しんだり
あなたが絶望したり
あなたが決意したりすることは──
 
あなたが正しいことの証明にはならない。
─Everybody Has the Right to Make Mistakes.─

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AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫 た 1-4)AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~
著者:田中ロミオ
イラスト:mebae
ガガガ文庫/小学館

買いました〜。

「食事とはエネルギー補充を意味する、炭素型活動体における整備の一工程だ。よって摂食はペースト状のものが望ましく、事実 <ターミナルゾーン> ではエネルギーの補充は
「はいはいはいはい! 食べよう!

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数学ガール / フェルマーの最終定理

数学ガール/フェルマーの最終定理数学ガール/フェルマーの最終定理
 著者:結城 浩

「そういえば、先輩。あの«エムの謎»解けました?」
イニシャルMの謎。テトラちゃんのアクセサリ。
「降参。愛の分だけずれてる-だっけ」
「i の偏角分ずれてるんですよ」とテトラちゃんは楽しそうに言った。
「あのアクセサリ、Mじゃないんです。Mを90°左に回したΣ(シグマ)のつもりなんです。」

前作の登場人物に加え、主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ新キャラユーリちゃん登場。
ピタゴラスの定理に始まり、互いに素、背理法、複素平面、剰余、群・環・体、無限降下法、オイラーの式、そしてフェルマーの最終定理。
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カポネ

カポネカポネ
 著者:佐藤賢一

「それにしても・・・」
どうして、こんなことになっちまったのかなあ。アルは自らの呟きに捕らえられた。ただ俺はビジネスに励んできただけなのに・・・。それがアメリカ流だったはずなのに・・・。

20世紀初頭のニューヨーク。
イタリア人街の顔役であり、ギャングの大ボスであるジョニー・トリオに見込まれた青年アル・カポネ。
バーテンダーからはじめた彼が、持ち前のビジネスセンスと明晰な頭脳、問答無用の破壊力で、裏社会を支配する帝王になる。
アル青年が暗黒街の帝王としてシカゴに君臨するまでを描いた第1部と、彼に憧れ執拗に追い回す禁酒局特別捜査官エリオット・ネスの栄光と堕落を描いた第2部からなる二部構成。
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幽談

幽談 (幽BOOKS)幽談
 著者: 京極 夏彦

「こうやって、可能性を広げていく、それが想像力だと俺は思う。だから神秘と合理は相反するものじゃない。合理の先に神秘はある。非合理が神秘だと思うのは、そりゃ間違いだろうし、合理は神秘を否定するという、そういう短絡も、アホだと思うぞ」

ホラーでもない、怪談でもない、八つの幽談を納めた短編集。
収録作品はどれも、怖いわけでもなく、恐ろしいわけでもなく、可笑しいわけでもなく、なんとなく儚い、幽かな話。
京極堂シリーズや怪談百物語シリーズのような、キャラが立っている作品ではありませんが、味わい深い作品。
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