短編集」タグアーカイブ

解体諸因

51DX070JE3L._SL75_.jpg解体諸因
 著者:西澤保彦
バラバラ死体が関連する事件を酔いどれ探偵"匠千暁"が推理する。
エレベーターが8階から1階に下りる16秒間に解体されたOL。
34個のパーツに解体された主婦。
両手両足に手錠をかけられ解体された母親。
首だけ順繰りにすげ替えられた7連続殺人事件

すべてバラバラ殺人を扱った連作短編集。
さすがに、これだけ様々なバラバラ殺人を扱うとなると、トリック・奇想のための殺人と思わされるくらい強引な奴もありますが、おおむねOKです。
なによりもバラバラ殺人に拘ったこの連作短編集。
なのに、血なまぐささはありません。

純粋なパズラーとして楽しめる一品。

パシパエーの宴

514F0CYXX3L._SL75_.jpgパシパエーの宴
 著者:とり・みき

「クダンハ、ウソヲイワヌ」

とり・みきのシリアス系の伝奇・怪奇・SF作品を集めた短編集。
くだんに取り組んだ表題作のほか、書き下ろし最新作「鏡地獄」などを含む。

表題作「パシパエーの宴」は南方熊楠、ギリシャ神話まで絡ませた意欲作。
他にも、「石神伝説」の系譜に連なる「甕」など、とり・みきの懐の深さを感じさせる短編集に仕上がっています。
個人的には、ある日目が覚めたら冷蔵庫になっていた少女を描く「冷蔵(庫)人間1号」がお気に入り。

レタス・フライ

406182466X.09._SCTHUMBZZZ_.jpgレタス・フライ
 著者:森博嗣
短編2編とショートショート5編からなる短編集。
無駄な言葉を削ぎ落とした詩的で鋭利な言葉で書かれるショートショート5編は、どれも絶品。

お気に入りは、久々のあの人達が登場する「ラジオの似合う夜」と、煙突掃除人に起こった不思議な出来事を描いた「証明可能な煙突掃除人」
続きを読む

今昔続百鬼?雲

51CY2NYAEGL._SL75_.jpg今昔続百鬼?雲ir?t=dogmatismandp-22&l=ur2&o=9
 著者:京極夏彦

全身妖怪研究家多々良先生と、伝説収集家沼上君が巻き込まれた不可思議な事件の話。
事件に巻き込まれようが自分の身が危ないときだろうが、いつも妖怪のことしか考えていない多々良先生がなんとなく真相を看破

すべての話に言えることですが、多々良先生は「鳥山石燕 画図百鬼夜行」に描かれる妖怪のことしか考えていません。
そして、クライマックスになると百鬼夜行図に描かれた二重三重の意味に気づき、それを聞いていた犯人が勝手に勘違いして自供し始めると言うなんとも楽しい展開。
しかも多々良先生本人は事件の真相にはまったく気づいていないと言う不思議な話。

最後の話には中野の古本屋もゲスト出演します。
多々良先生ファン必読の一冊。
続きを読む

百器徒然袋 風

4061823795.09._SCTHUMBZZZ_.jpg百器徒然袋 風
 著者:京極夏彦
稀代の探偵、榎木津礼ニ郎と下僕達にまつわる話。
1話目「五徳猫」事件で羽田製鐵の御大を怒らせた薔薇十字探偵社の一味に羽田製鐵側が珍妙な嫌がらせをする話2話(雲外鏡、面霊気)を収録。

関わった事件を全て完全粉砕する榎木津の破壊力がスカッと爽やか。
榎木津の下僕達(本島、益田、和寅)、京極堂や待古庵・木場修などのレギュラーキャラも総出で楽しい一品です。

「にゃあんこ」
続きを読む

カルナヴァル戦記

21XA3JA3CKL._SL75_.jpgカルナヴァル戦記
 著者:船戸与一
カルナヴァルで熱狂するリオの街で組織の裏切り者"金承春"を狙う日本人暗殺者を描く表題作を筆頭に南米の裏の世界で生きる日本人を主役にした短編7編を収める。

舞台は白人農園主達が黒人奴隷を導入し、先住民族を奴隷として必要としなくなったために本格的に絶滅させようとした暗い歴史を持つブラジル。
切ない話が多いですが、特にお気に入りは孫娘の施術費用を稼ぐために体を張る老婆を主人公にした"おタキ"。
老婆の悲壮な覚悟が悲しい1篇です。
続きを読む

星界の断章 I

518VKWJSE0L._SL75_.jpg星界の断章 I
 著者:森岡浩之
 ハヤカワ文庫JA

以前に買ってずっと積ん読状態でしたがようやく読みました。
星界の紋章、星界の戦旗シリーズのサイドストーリーを集めた短編集。

このシリーズを読んでいて好きな人なら買いです。
ただし、このシリーズを読んでない人にはなんだか訳がわからないでしょうと言う事で星2つです。
ヨメにはマニアっぽい表紙と言われました。
やはり赤井孝美の絵はマニアっぽいのですね :-p

関連サイト:Wikipedia 星界の紋章森岡浩之承認Fan Circle Group "Lacmhacarh"

高橋留美子傑作集 赤い花束

31PPFYSNB7L._SL75_.jpg高橋留美子傑作集 赤い花束
作者:高橋留美子
BIG COMICS SPECIAL 小学館
買いました〜。

いやいやいや、1 年 1 回の連載漫画!
全部で 6 話収録。
要するに、6 年ぶりの高橋留美子先生の短編集ですよ〜。

今回は何というかオヤジがテーマ!
まあ、前回の「専務の犬」オヤジの話は多かった気がするけど、今回同時発売の「高橋留美子劇場副読本-Oの悲劇、Oの喜劇」オヤジに対するものを謳っている気がするので、オヤジを主題とします。まあ、副読本の方は買ってないので内容わかんないけどね。

短編集なのでそれぞれの概要をお話しすると〜。

  • さえないオヤジの元に、学生時代に好きだった女の子から同窓会の案内が来た。夢見るオヤジ

「日帰りの夢」

いやぁ〜。最初の再会(?)の瞬間が泣けます(涙)

  • 単身赴任から 7 年ぶりに帰ってきたオヤジは、息子がまったく話しの通じない別人に変わっている現実を突きつけられる。時同じくして、家の壁には謎の下品な落書きが描かれ始める。その時オヤジ

「おやじグラフィティ」

ラストシーンが切ないです。泣けます(涙)

  • 旦那のローン返済協力の為、その時妻は立ち上がった! 目指すは、お義母さんとの温泉旅行!

「義理のバカンス」

戦友この言葉に勝る友情はありません(涙)。

  • 妻が突然の入院! 家に残されたオヤジと息子と、そして介護が必要なオヤジのオヤジ! オヤジは、妻が帰ってくるまでの家事・介護を一手に引き受けるが

「ヘルプ」

妻の前で精一杯の強がりを見せるオヤジ泣けます(涙)

  • 酒をしこたま飲んで、腹踊りをしている最中にオヤジを襲った悲劇

「赤い花束」

さすが表題作です。文句なしに泣けます(涙)

  • 単身赴任中のオヤジが、美容院の女性に恋をした

「パーマネント・ラブ」

「やっぱ男は見た目じゃないですよー。中身が肝心ですよねー」ヒロインの言葉が心をうちます。泣けます(涙)

とまあ、こんな感じになかなか良かったです。
やっぱり、既に高橋先生はギャグよりもこういったシリアスの方が似合うのでしょうかねぇ〜。

基本万人にオススメ!
そして、オヤジは特にオススメ!!!

p.s.
あ、感想は話半分に読んでね。

− おまけ −

続きを読む