ミステリ」タグアーカイブ

日本殺人事件

51QJXXXRNSL._SL75_.jpg618JWXBH9RL._SL75_.jpg日本殺人事件
続・日本殺人事件
 著者:山口雅也

山口雅也が古本屋で偶然見つけたペイパーバックをアメリカ人の原著者 Samuel X の了承の下に翻訳して出版したと言う体裁を取る作品。

舞台は外国人が妄想するおかしな日本。そこでは、まだ人力車が走り、侍が息づき、家々の門前には鳥居が立ち、遊郭が公認されていた!
死別したカズミ・カアサンの祖国日本のカンノン・シティーに移住してきたトウキョー・サム(トウキョーは母の旧姓)が、奇妙なハラキリ事件、茶室の密室、オイラン連続見立て殺人、相撲取り連続殺人、僧侶消失事件など数々のジャパネスクな難事件に挑む。
いや、もう徹底しておかしな日本に脱帽です。

お気に入りは、続・日本殺人事件収録の「実在の船」。
禅問答を主軸に話が進むため、多少難解ですがオススメです。
続きを読む

垂里冴子のお見合いと推理

51C0WCRPVVL._SL75_.jpg516WPX36AJL._SL75_.jpg垂里冴子のお見合いと推理
続・垂里冴子のお見合いと推理
 著者:山口雅也

お見合いをするたびに事件が発生し、事件を解決はするが自分の縁談がまとまらない女性が主人公。
おっとり、のんびりの和風美人冴子さんが活躍したりしなかったり、どちらかと言えば周りがヤキモキ。

山口雅也の小説にしては珍しく普通のミステリです。

「事件は解決、縁談は未解決」
続きを読む

マニアックス

511KP1Z60CL._SL75_.jpgマニアックス
 著者:山口雅也

様々な Maniac な人たちを主人公にした短編集。
BGMには moon riders の「マニアの受難」辺りはいかがでしょうか?

ドールハウス蒐集家で密室物ミステリマニアの主人公の引き起こした密室殺人を描く「人形の館の館」がお気に入り。
続きを読む

姑獲鳥の夏

21K5DWHKZBL._SL75_.jpg「姑獲鳥(うぶめ)の夏」
 著者:京極夏彦

先週末から映画が公開されてますね、今回は小説のほうの感想。
関口、京極堂、榎木津、木場修と、この後のシリーズで活躍する主要なキャラクターは一通り出演しています。
続きを読む

どきどきフェノメノン

31X2V42ZE1L._SL75_.jpg「どきどきフェノメノン」
 著者:森博嗣

大学院生・佳那の「どきどき」かつ「ミステリ」な日常。
ミステリですが死体は出てきません、この辺水柿助教授シリーズに通ずるかも。

日ごろから「どきどき」を探索している佳那を中心に、佳那の憧れの担当助教授、怪僧武蔵坊などの魅力的な脇役達との日常生活を描きます。
佳那が求めている「どきどき」の匙加減が微妙です。
たまに許容量を超える「どきどき」があったりして

読後感は爽快。

θは遊んでくれたよ

51D1AQXT4JL._SL75_.jpgθ(シータ)は遊んでくれたよ
 著者:森博嗣

Gシリーズ2作目、我らが西之園 萌絵嬢が大活躍。
連続して起こる飛び降り自殺、自殺した人の体には必ず口紅でθと書かれている。
果たしてθとは何を意味するのか?
なぜ連続して自殺が起こったのか?
続きを読む

奥様はネットワーカ

4840106045.09.THUMBZZZ.jpg「奥様はネットワーカ」
 著者:森博嗣
 イラスト:コジマケン
コジマケン氏のイラストがとっても可愛らしい森博嗣のミステリです。
舞台はある大学の工学部、6人の登場人物それぞれの視点で連続殺人事件を描きます。
伏線がバリバリ張りまくってあるし、一見関係なさそうなエピソードが途中織り込まれていたりして結構難解ですが、最後はドンデン返しもあるし、なかなか楽しめる一冊です。

三月は深き紅の淵を

51B7JZEN3YL._SL75_.jpg「三月は深き紅の淵を」
 著者:恩田 陸

コピーをとってはいけない、作者を明かさない、友人に貸す場合はたった一人だけで、それも一晩だけ。
さまざまな条件をつけられた「三月は深き紅の淵を」という稀覯本を探す話(待っている人々)、作者を突き止めようとする話(出雲夜想曲)、本が書かれようとしている時の話(虹と雲と鳥と)、本が書かれている最中の話(回転木馬)の4部作で構成されています。

どれも独立した話になっていて、関連は「三月は深き紅の淵を」と言う本だけ。
この「三月は深き紅の淵を」と言う本がなかなか魅力的に書かれています。
私のような活字中毒者には、かなり共感させられる話です。

はっ、もしやこの感情が萌えなのか?
#違いますね 😛

工学部・水柿助教授の日常 / 逡巡

4344000455.09.THUMBZZZ.jpg4344007247.09.THUMBZZZ.jpg工学部・水柿助教授の 日常 / 逡巡
 著者:森 博嗣

殺人も誘拐も窃盗も起きないミステリ。
居酒屋で無くしたはずの鞄が帰り道に落ちてたり、コンクリート試験体を設置したのにその後試験が行われなかったり、水柿君が小説を書いてその本が売れたりする謎を水柿君と妻の須磨子さんがなんとなく解いていきます。
脱線が激しすぎてメインストーリが見えないところが良い。
# 叙述トリック?
ナンセンスなジョークも満載です。

第三部「水柿君の離脱」が待ち遠しい。