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神々の山嶺

510BQKJPH0L._SL75_.jpg410XA3EEB8L._SL75_.jpg神々の山嶺(いただき)〈上〉〈下〉
 著者:夢枕獏

「死ぬだとか、生きるだとか、それが長かったとか、短かったとか、そういう結果のために山に行くんじゃない。」

エヴェレスト登山に失敗したカメラマン深町が、カトマンドゥの猥雑な街角で偶然手にしたマロリーのカメラ。
マロリーがエヴェレスト初登頂を遂げた証拠が残っているかもしれないそのカメラを調べていくうちに冬期エヴェレスト南西壁無酸素単独登頂を決行しようとしている羽生丈二に巡りあう。
羽生を追い、深町も冬期のエヴェレストに挑む。
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鬼喰う鬼

413S896N74L._SL75_.jpg鬼喰う鬼
 著者:野火迅

「さればこそ、無情の鬼は、人の世を踏みにじるばかりというたのじゃ」

渡辺綱坂田金時らによる大枝山の酒呑童子討伐を再構成した伝奇小説。
主人公は渡辺綱に育てられた隻腕隻眼の鬼にして征夷大将軍の源雷光(幼名:稜王丸)。
武家社会に息づく鬼の系譜を大胆に描写!
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解体諸因

51DX070JE3L._SL75_.jpg解体諸因
 著者:西澤保彦
バラバラ死体が関連する事件を酔いどれ探偵"匠千暁"が推理する。
エレベーターが8階から1階に下りる16秒間に解体されたOL。
34個のパーツに解体された主婦。
両手両足に手錠をかけられ解体された母親。
首だけ順繰りにすげ替えられた7連続殺人事件

すべてバラバラ殺人を扱った連作短編集。
さすがに、これだけ様々なバラバラ殺人を扱うとなると、トリック・奇想のための殺人と思わされるくらい強引な奴もありますが、おおむねOKです。
なによりもバラバラ殺人に拘ったこの連作短編集。
なのに、血なまぐささはありません。

純粋なパズラーとして楽しめる一品。

ザレゴトディクショナル 戯言シリーズ用語辞典

51N88VSS5FL._SL75_.jpgザレゴトディクショナル 戯言シリーズ用語辞典
著者:西尾 維新
講談社NOVELS
関連記事:ネコソギラジカル(上)(中)(下)

買いました〜。

理解しない者を拒絶する。

同意しない者を排他する。

首肯しない者を弾劾する。

それが正しさということ。

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蟹喰い猿フーガ

51MFMJF42PL._SL75_.jpg蟹喰い猿フーガ
 著者:船戸与一
「人生のうちで重要なことはほとんど無いに等しいんだ。何が起こったって、べつにおたつくことはねぇやな」

稀代の詐欺師エル・ドゥロ、試合中の事故で対戦相手を死なせてしまった元J・ミドル級の日本チャンプと、2人の女子プロレスラー。
こいつらがアメリカ大陸を股にかけて大金奪取をもくろむ話。

疾走感あふれるロードムービー、印象としては乾いたメキシコの大地。
エル・ドゥロの無茶っぷりに笑わされながらも、最後はほんのり心にしみる良い話です。
重要な場面に流れてくる作詞作曲者不明の曲「蟹喰い猿フーガ」が物語のアクセントとなる。

フラッタ・リンツ・ライフ

4120037398.01._SCTHUMBZZZ_.jpgフラッタ・リンツ・ライフ – Flutter into Life
 著者:森博嗣
彼女とともに飛ぶことが、僕の最上の喜びだったのだ。

「キルドレ」を主人公にしたシリーズの4作目。
今回はクリタ・ジンロウが主人公。クサナギは脇に回り、ティーチャはちょっと出てくるだけ。
無駄を一切削ぎ落とした文章の美しさ、装丁の美しさは健在です。

クサナギに対するクリタの思いは、純粋で切ない。
手も触れたことの無い彼女と、ただ一緒に飛んでいるだけで幸せだと言い切れるクリタ。
恋愛感情を自分の中でだけ完結させ、外に対しては全く干渉しない。

関連記事:ダウン・ツ・ヘヴン

煉獄のエスクード〈3〉RHYTHM RED BEAT BLACK

41VWRRDHF0L._SL75_.jpg煉獄のエスクード〈3〉RHYTHM RED BEAT BLACK
著者:貴子 潤一郎
イラスト:ともぞ
富士見ファンタジア文庫
関連記事:煉獄のエスクード RAINY DAY&DAY

買いました〜。

『わたしが献上品ですって? ふざけんじゃないわよ、

あのクソババア』

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εに誓って

51H9YEYDHML._SL75_.jpgεに誓って
  著者:森博嗣
「人間は理由があるから殺すんじゃない、殺すための理由を探すんだよ」

Gシリーズ4作目。
ジャックされた高速バスに乗り合わせた山吹早月と加部谷恵美。
そして、バスの乗客名簿には「εに誓って」という謎の団体が
那古野で事態を見守る西之園萌絵と海月及介は真相に至れるのか?
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読書速度測定

読書速度測定なるサイトがあったので試しにやってみた。

結果は、5回やって平均750文字/分
さほど遅くも無く、早くも無く、まずまず妥当な数字だろうか?
元々、読書は好きで縦書きの文書にはなれているが、最近は活字を読む機会が本よりもWebでの方が多いため、横書きの文書であれば、もうすこし速く読むことも可能だろう。