荒野に獣慟哭す (9)
原作:夢枕 獏
漫画:伊藤 勢
マガジンZKC/講談社
関連記事:荒野に獣慟哭す 3巻
買いました〜。
団結の勝利だ!!
沙門空海唐の国にて鬼と宴す
巻ノ1 巻ノ2 巻ノ3 巻ノ4
著者:夢枕獏
「おれは、密の何もかもを、根こそぎこの手にほしいのだよ。」
「—」
「しかも短期間でだ」
「なんと」
「そのためには、ただの留学僧空海として青龍寺へゆくよりは、
あの空海ということでゆく方が早かろう。」
貞元二十年(西暦804年)、遣唐使として橘逸勢らとともに入唐した若き沙門空海。
その頃、唐の都長安では、2つの妖異な事件が起こっていた。
役人、劉雲樵の屋敷には人語を解し予言をする猫が現れ、郊外の綿畑では夜な夜などこからともなく声が聞こえてくる。
長安入りした空海と逸勢は、その事件に関わっていき…
空海と逸勢の掛け合いが楽しい長編小説。
獏さんの「陰陽師」シリーズの晴明・博雅コンビを思い出します。
陰陽師シリーズがお嫌いでない方にはオススメの1冊です。
大帝の剣〈1〉天魔の章?天魔降臨編・妖魔復活編
大帝の剣〈2〉天魔の章?神魔咆哮編・凶魔襲来編
著者:夢枕獏
蓬髪に珊瑚のかんざしを刺し、アレクサンダー大王の大剣を背負った万源九郎が、豊臣の血を引く娘舞を連れ、宮本武蔵や天草四郎時貞、さらには天空船で宇宙からやってきた黒鉄鬼と丁々発止とやりあう時代伝奇小説。
時代伝奇小説好きにはたまらんのですが…
獏さんお得意の大風呂敷の広げすぎで、いまだに終了していない作品。
面白くなってきていただけに残念でならない。
最後の「飛騨大乱編」が出たのは平成4年くらいだったか?
他にも未完の作品はあるが、これも早く決着を付けて欲しい作品のひとつ。
続きを読む
荒野に獣慟哭す (2)
原作:夢枕 獏
漫画:伊藤 勢
講談社
買いました〜。
いやいや、相変わらずのなかなかの面白さ(笑)。
原作は共同執筆者が大好きな夢枕 獏先生の昔の作品。私は未読なのですが…かなり重めでドロドロした話らしく、漫画版はそれを伊藤 勢先生が上手にライトに描きあげています。
ストーリーは、生物兵器“独覚兵”としての改造を受けた主人公御門周平が、失った自分の記憶を探しながら残る11匹の独覚兵とバトルを繰りひろげていく物語です。
原作ではかなり夢枕先生らしいバイオレンス描写が豊富らしいのですが、コミック版ではかなり緩和されています。元より画力のある漫画家、スピード感、迫力、そして所々に入り込む細かいギャグ! どれを取っても良い感じです〜。
ただ、ストーリー全体の複雑さと、それに絡む登場キャラの多さはどうしてもあるので、難しい話が苦手な方にはあまりオススメできないかもしれません。
とりあえず、読んでみるのが吉だとは思いますけど(笑)。
− おまけ −
続きを読む
傭兵ピエール
著者:佐藤賢一
ジャンヌ・ダルクと彼女を助ける傭兵隊長ピエールの話。泣かせます。
悪辣非道の傭兵隊長ピエールが、憎めないキャラクターとして実に生き生きと描かれています。
脇役達も非常に魅力的。
歴史的な事実であるジャンヌ・ダルクの処刑も見事に処理し、最後の言葉「イエス様、イエス様」にも別の意味を持たせている所は見事としか言いようがありません。
伝奇小説ファンにはたまりませんなぁ。